癌ステージⅣを5年生きて 16

散骨の風ディレクター KYOKO

死ぬ死ぬ詐欺

昨日は、珍しく1日調子が悪かった。当然と言えば当然だが、1昨日、録画したテレビドラマを午前3時頃まで観て、寝たのは結局夜も白み始める4時頃だった。それで7時頃に少し起き、また昼近くまで寝た。それでもその日は起きてから、買い物に行き、夕食も作った。そして昨日、朝から体に力が入らず、呼吸も早い。取り敢えずパン1枚を食べ、また横になった。結局昨日は、何もせず1日中寝てしまった。

1日寝ることは少ないが、少し調子悪いと、「もう駄目かも」と思い、すぐに口に出す、「もう死ぬかも」と。でも大体は、お昼ご飯を食べると元気が出て来て、家事をしたり動き出す。だから夫は信用しない。「死なないよ、あんたは」、「死ぬ死ぬ詐欺だ」と言うわけである。正にゾンビの如く生き返り、死にそうもない。でも、実際、先生に聞くと、今日元気でも明日の保証は無いという。急に悪くなる例が多いのも確かだ。癌で亡くなった人は皆1か月位前には普通に見えていたし、3日位前まで通りを歩いていたという人もいるのだ。私の状態は今、本当に先が読めない。予想もつかない。

大腸癌を寛解、完治した人

先日テレビを見ていたら、大腸がんで12年生きているという人が出ていた。やはり70歳位の女性で、ステージはいくつか分からないが、聞いているとⅣに近かったようだ。大腸から肝臓に転移し、それから片肺に転移、そしてもう片肺にも転移。手術に手術を重ね7年で寛解したという。凄い話だ。鳥越俊太郎氏も大腸癌を完治して長い。しかし、私に完治はない。複数の癌を両肺に抱えており、手術すると肺活量が半分以下になってしまうし、その後もガンが増え続ける可能性があるからだ。こんなに生きていると生きている事に慣れて来て、死んだら天国と言う夢よりも、生きているのも悪くないと思ってしまう

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