風の中の私 2

──やっぱり懲りない書く事は──

猫たちの病気

昨日の予告で、SORAが元気になったと書きました。でも、その後、時雨ちゃんが緊急入院し、危篤状態が続いています。SORAの事がいろいろと大変で、その後、ゾウさんが便秘になり、その2匹の事でいっぱいで、シグちゃんだけが元気だなと思っていました。確かにシグちゃんはいつもと変わりなく元気に見えました。ただ、何を上げても食べない事は、気に掛かっていました。もともとシグちゃんだけが、漁港にしばらくいたためか、魚が好きでキャットフードはあまり好みませんでした。食も細く、痩せていたのが、増々痩せたようには感じていました。

SORAが軽い腎不全だと分かり、キャットフードを療養食に変えると、最初は皆美味しそうに食べていました。それも出鱈目にゾウさんに上げた減量用をSORAが食べ、腎臓用をゾウさんが食べ、シグちゃんは気紛れに減量用を少し食べたりと難しい状態が続き、何種類ものキャットフードを開けては捨て、これは高かったのにと思ったりして、訳が分からなくなってしまいました。

ゾウさんの便秘は、幸い軽くて済みました。オリーブオイルに赤ちゃん用の整腸剤を少し混ぜ、スポイトで飲ませたり、水分補給ミルクも少し飲ませ、お腹を「の」の字に手のひらで優しくマッサージしました。それは気持ち良かったようです。口からの補給は嫌がるのであまり出来ませんでしたが、オリーブオイルは良いような気がしました。そんな感じで2日位続けたら治ったようです。私も初めての経験でしたが、猫の便秘は重くなると大変だと知りました。

シグちゃんの場合もきっかけは、便秘でした。トイレでウンチの姿勢で頑張って、何度も何度もそうしているので、ゾウさんと同じ様にお腹を揉んだのですが、シグちゃんは痩せすぎていて、お腹が狭くてやりにくかったのですが、本人は嫌ではないようでした。夜の事だったので、朝まで様子を見て獣医さんに連れて行く予定でした。それで朝になり、様子を見ていると多少ウンチは出ているようでした。その時、原因は私にあるのでは、と思いそれが躊躇させてもいました。私はシグちゃんがほとんど食べない事を気にしていて、好きな魚を買いにスーパーに行きました。その時、普段は見かけないシグちゃんの大好物豆アジを発見しました。本当に小さな鯵で、これなら食べると思いました。前に三浦に居た頃は、スーパーで小アジを買って上げると、1パック位生のアジを丸ごとペロリと食べていたのです。案の定、シグちゃんは喜び、たくさん食べました。お腹も空いていたと思うので、食べたいだけ食べればよいと2回お代わりをして、15匹位食べたでしょうか。シグちゃんは満足し、休んでいましたが、4時間位すると小腹が空いたのか、また催促に来ました。その日から、シグちゃんは夫と一緒に寝るようになりました。最近は私を諦め、夫に甘えるようになっていたのです。

次の日も賞味期限内だったので、豆アジを同じ様にシグちゃんに上げ、シグちゃんも期限良く食べ、夫の側で寝ていました。問題は次の日に起きました。朝、まだ残っていた豆アジを私は捨てかねていました。生ではどうかなと思いましたが、シグちゃんが食べたそうなので、少し上げてしまいました。良くない物は本能的に食べないと思っていたのです。それが良く有りませんでした、シグちゃんが苦しそうに吐いたのです。もう消化されていましたが、魚の内臓のような液体を沢山吐きました。でも、吐き気が治まれば大丈夫と思っていました。確かに治ったので、ホタテの缶詰を少し上げるとスープ中心でしたが、少し食べました。でも見ていると、身は少し食べにくそうでした。そしてそのあと、元気が無くなりました。それで、口内炎と便秘とアジの食べ過ぎだと思い、動物病院に連れて行ったのです。

もともと時雨ちゃんは、謎だらけの猫でした。我が家で一番元気だと思っていました。怒りっぽくて、側を通ってもちょっと毛が触れた位でも「ハァー」と言って怒り、SORAを目の敵にし、ゾウさんとも仲良く顔を舐め合っていたと思うとパシパシと猫パンチで責めました。いつも魚を欲しがり、1日中うるさく鳴いていました。甘えるのに抱かれ下手で、喉をゴロゴロ鳴らす事が出来ませんでした。玄関に迎えに出るのも、お客様に愛想を振りまくのもシグちゃんでした。

病気は、腎不全の悪化でした。1年半前のぶり返しと口内炎、歯周病も有りました。歯周病は意外でした。19歳のSORAは健康そうでしたし、ゾウさんもドライフードがメインだったので、それほど歯に悪いと思っていませんでしたが、シグちゃんには、鮪やホタテ、イカの細切れや鰯や鯛をお裾分けしていたので、それが原因かと思いました。前の時には、やはり死にそうなほど悪かったのに、1週間入院したら、凄く元気になりました。でも、今回はもう駄目だろうと言う話でした。私たちは、シグちゃんが苦しまず、楽になる事を願っています。その意味で、最後にお腹いっぱい好きなアジを食べ、夫の隣で安らいでいたのは良かったと思っています。
私も老猫を飼育するのは初めてで、戸惑う事ばかりです。

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