風の中の私 16

──やっぱり懲りない書く事は──

猫のお母さん

秋の爽やかな1日、涼しい風が心地良く、青空に鱗雲、何の憂いもない、それだけで幸せいっぱい。そんな日は、年に何日有るのでしょう。
今日、分かった事が有ります。SORAは前から、食べてすぐ吐く癖が有りました。最近は、私の枕の上にバスタオルを掛けているのですが、そこで良く吐きます。新しいのに変えた途端に吐かれることもしょっちゅうです。大抵は食べ過ぎか、あまり好きでは無い物を食べた時です。ゾウさんもSORAも偏食で、新しいもの好きですが、すぐに飽きてしまいます。それでいて綺麗には食べず、必ず少し残します。

朝も早くて、ゾウさんに5時に起こされ、6時にSORAに起こされます。夜更かしの私には、それが辛くて、午前中は二度寝してしまいます。今日は、午後に私の掛布団にSORAが、あまり消化していない物を吐いていました。「んー、全く」と布団を片付け、ちょっと厚めの掛布団を持って来ました。

夜になり、SORAがご飯を食べています。ガツガツ食べ、途中でトイレへ行き、またガツガツ食べています。「ちょっと、食べ過ぎじゃないの」私は、お腹の中で言いました。きっと吐くと思い、先回りして、新聞紙をベッドの上に広げ、待っていました。するとSORAが来て、丸めてある掛布団の上に行こうとします。私は「ダメ」と言って、行く手を塞ぎます。でも、どうしても掛布団の上に行き、吐きたいのです。別に気持ち悪そうでは無く、お腹がいっぱいなだけの様です。猫は、布団の様な柔らかい所が好きなので、一度オシッコをしたりすると癖に成るようです。SORAはすっかり元気になり、時雨ちゃんもいないので絶好調という感じで食欲も凄いです。オシッコもちゃんとトイレに行きます。

でも、その時は、布団の上が気に入っていて、そこで吐きたかったようです。私はSORAが諦めるまで粘りました。少しするとお腹も落ち着いたのか、SORAは枕の所へ行って寝てしまいました。「なんだ、吐きたかったんじゃないんだ」と思いました。そして、はっと気が付きました。猫のお母さんの習性なんだ。野良猫は、餌を一旦、自分で食べ、子猫の所で吐いて、食べさすのだ。SORAも野良猫の子でした。気が付きませんでしたが、母親に成らなくてもそんな習性を持っていたんですね。今までは、吐いてもそんな感じでは無かったと思いましたが、何回かに1回は、未消化のフードを吐いていたと思い出しました。動物の番組を見ていると、ネコ科のお母さんは、そうやって子育てをしていますね。本能なんでしょうか。SORAはもうおばあさんで、赤ちゃん返りをして、しょっちゅう泣いて困らせるのですが。

SORAには、よく分からないアレルギーがあって、体を肉が出る程舐め過ぎてしまうので、手作りの洋服を着せています。水色の花柄プリントとオレンジ色のと2枚を交代に着せています。キジトラの猫は、毛並みが地味だから、とても似合ってお人形さんの様に可愛く見えます。まるで着せ替え人形ですが、嫌がらないので着せています。丸顔で老けないので、子猫の様な可愛さです。黒猫や白猫は、それなりに綺麗ですが、キジトラは地味なので洋服が本当に映えます。SNSに出したい位ですが、そのテクが無くて、ここにも写真が出せません。

前の記事次回に続く