葬儀や散骨を巡る旅

変わってきた日本の葬儀事情や散骨の思い出も含め、連載で少しずつ紹介していきます。

01/25:お客様からの手紙 1 / 2020年12月22日の委託散骨をされた方からのお手紙

昨年12月22日の委託散骨をされた方から、お手紙を頂きました。 散骨された、ご主人は享年87歳でした。

お手紙

拝啓
令和二年、新しい年を迎えました。
社長様、御奥方様には、お元気の御事と拝察申し上げます。
手前ども主人の美しい世界へと旅立つ時の、お写真と証明書を誠に有難う存じました。
アルバムの中より、みごとな菊のお花の香りがして参りまして
菊のお花の香水をつけて下さった事に感謝し、又、驚きも致しました。
海の大好きな主人でしたので、海洋葬には、今頃感謝致しまして
先に旅立った、実のお兄様、父母上様、お姉様に
嬉しそうに報告しております事と思います。
昨年十一月より、十二月まで長い間お願いばかり致しまして
私共、二十二日にも出向事無く申し訳ございませんでした。
母の羊水にまもられ、生まれ出て、この世に活動させていただき、
やがて万物を生み育てて下さった、母の羊水と同じような母の懐の海へと向かい、
大好きな歌を聴きながら、美しい世界へと旅立って行った主人
こんなにも美しい安心できる、海洋葬というのが有ることは
夢にも思いませんでした。
当日の海も荒れ、寒さも厳しかった所、この様に主人の好きな
白と黄色のお花と一緒に散骨して下さいました時の多くの写真をお送り賜りまして
息子、娘、私め、深く感謝致しております。
日々、家の中の仕事などで明け暮れしている、私めですが
是非お許しを頂きまして、一言、多く申し上げさせていただきたいと存じます。
「風」様の様な海洋散骨を、ご審議なされお認めになられた、私たちの住む国、日本国に心より、心より感謝申し上げます。
                        かしこ
                           匿名希望
敬具

(2020/01/25)