お客様の声・風の声 2008年8月
2008/08/12 魚となり、鳥となり、風となり・・・
2008年8月12日
魚となり、鳥となり、風となり・・・
若い頃から山や海、自然を愛し、息子さんたちに自然の素晴らしさを教えていたFさん、リタイアしてこれからのんびり山歩きなど楽しもうという時、今年4月に65歳の若さで亡くなった。病気を告知された彼は、遺言書に葬儀はできるだけ簡素に、戒名や墓を作らず、通夜、告別式、法事も不要、香典もお返し、相模灘に散骨してほしいと認(したた)めた。四十九日が近づいた6月半ば、山歩きの好きな長男と釣りの好きな次男そして奥様の3人で三崎港から相模灘へヨットに乗り、ご遺灰を海へお還しした。
この度は、無事、父を海に還すことができ、ありがとうございました。何も知らない中で、色々と相談をさせて頂ましたが、一つ一つご丁寧に教えてくださり、安心して当日を迎えることができました。
当日も、幸いなことに、おだやかな日和、静かな波模様となり、イメージしていた通りの静かで、おだやかで、心を込めた式を行うことができました。母も弟も、いい式になった と、しみじみ振り返っておりました。
そのような素晴らしい式を行えたのは、素晴らしい船と、操船と、心のこもったお手伝いに尽きるものと思います。重ねて御礼申し上げます。
父の死は、やはり母には想像以上の悲しみとなりましたが、遺骨を遺言通うりに自然に還すことで、家からも出かけられるようになり、少し心の整理もできつつあるようです。私や弟が十分なケアに努めることは勿論ですが、父は相模灘へ還り、魚となり、鳥となり、風となり、雨となり、土となり、水となり、どこに行ってもそばに居ると思って、自分の人生を見失うことなく、生きてくれればと願ってやみません。
最後になりますが、式を行った後、私が転勤になり、引越しなどバタバタしてしまったため、お送りすることがすっかり遅くなってしまいました。申し訳ありませんでした。
▲上へ |